PGP2019Rd1 プレビュー

初回からヘビー&王者へのあてつけ

 

ついにPGP2019開幕です。初回の主催はインド。

問題リスト

01. Simple Loop 4
02. Simple Loop 7
03. Skyscrapers 8
04. Skyscrapers 18
05. Skyscrapers (Encoded) 70
06. Shikaku (Off-by-One) 18
07. Shikaku (Off-by-One) 20
08. Products (Off-by-One) 31
09. Products (Off-by-One) 95
10. Tapa 17
11. Tapa 37
12. Tapa (LITS) 67
13. Snake (Myopia) 13
14. Pentominoes (Myopia) 34
15. Pentominoes (Myopia) 27
16. Yajilin 31
17. Yajilin 47
18. Yajilin (Battleships) 51
19. Spiral Galaxies 44
20. Spiral Galaxies 46
21. Spiral Galaxies (Tetrominoes) 79

TOTAL: 764

例年の難易度からすると、764点は量的にとにかく多い。フィニッシュできる人はほとんどいないでしょう。中~高配点も多く、問題選択がカギになりそうです。

確認のコーナー

variantのルールをちゃんと把握しておこう、という新コーナー。ルールの確認は大事。アンサーキーの確認も大事。加えて使いそうな手筋についても見ておきます。定番パズルについても少し。

・1-2 Simple Loop 4+7

定番。アンサーキーは「左上にあるAから右に (時計周りに) 進んで記号を拾う」とやや特殊なので注意。点数が低いが確実に取れそう。

・3-4 Skyscrapers 8+18

定番。PGPでおなじみのラテン方陣パズルですが、今回は点数低め。さすがに簡単にしてくれてるでしょう (サイズは5と6かなぁ)。時間調整に使ってもよし、確実に取りに行ってもよし。アンサーキーはそのまま入れるだけ。

・5 Skyscrapers (Encoded) 70

きましたCoded。外周ヒントがふくめんです。いつも通り同じ文字に同じ数字、違う数字に違う数字、となっています。最初にどの文字がどの数字か考えるのが定石。70点と重たいので、対応表を作るレベルがくるんじゃないかな。

・6-7 Shikaku (Off-by-One) 18+20

四角に切れのvariantで、すべての数字が1つ違い (+1も-1も可) になっています。おそらく普通の四角に切れとやることは変わりない (数字からの占有と、マスからの引き込みを見る) でしょうが、この点数なら終盤は直感で切るのもありかもしれません。アンサーキーは、その長方形のヒント数字 (一の位) を入れる、と直感的になりました (以前は面積で混乱した)。出題理由は、おそらく次の問題へのネタフリ。

・8-9 Products (Off-by-One) 31+95

去年のWPCプレーオフ最終問題にして、選手を凍りつかせた闇のパズルが再び。各列各行に2個の数字を入れる、外周ヒントはその積の1つ違い、といういたってシンプルなルールですが、サイズが大きいと地獄1つ違いのどちらが本当の積かを決めるのが入口でしょう。使用数字1-20で341とか言われるとキレそうですが。あとは大きい素数に着目する全体手筋もあり得ます (例えば列の積たちでmod 19で±1のものが1つしか無ければ、その列に19が入ることが分かります)。

このパズル、実は盤面はほとんど関係がなく、基本的には行ごと・列ごとに2つの積に分解すればよいです。しかし盤面の制約上、行と列で同じ数字のペアは出現しません。例題でも行と列で積20がありますが、組合せが異なっています。行と列で別に考えたら見落としがちなので要注意! (そこまでのひっかけを仕込んでくるかは微妙ですが) 個人的には数字の位置が決まるたびに盤面に書き込んだ方が見やすそう。あとは使う数字のリストを解く前に書いておくのもありかも。おまけとして、去年のプレーオフの問題を貼っておきます。Youtubeで確認できるし、貼っても問題ないよね?

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今解いてみるとそこまでという気がしなくもないですが、急いでいるとかなり苦戦しそうです。

なおアンサーキーはスターバトル方式です。

ところで、このパズルって九九の代わりに九九九九 (99*99) を覚えているとうわさのインド人がすんごい有利なのでは?というか使用数字は指定するとあるので、もしかしてサイズ10*10で数字80-99とか出るんじゃないの?考えただけで不安になってきた。。。

というのは妄言ですが、95点の方はかなりヤバそう。どうしたもんかな。。。

・10-11 Tapa 17+37

Tapaでタパタパ。37点はそこそこの点数なので、サイズが12*12か、ややめんどくさいやつかでしょう。アンサーキーは連続黒マスの個数を左から。

・12 Tapa (LITS) 67

Tapaのvariant。「黒マスを4つずつに分解して、同じ形にならないようにできる」というLITSルールが適用されています。2*2禁なのでOは出ません。黒マスを分割する、というよりはテトロミノを順々に置いていくような解き味になりがちで、サクサク進むと楽しいです。しかし、どのマスに黒マスが伸びるか、細かく仮定するような進め方にもなりえます。67点と高配点なので注意しましょう。作者のPrasannaはきれいな理詰めで定評のある作家さんですが、突然厳しい先読みを強いてくるときがあり、そのせいで去年LMIにおいて憤死を経験しかけました。なので早解きの時のPrasannaはあんまり信用していません (たぶん相性の問題で、相性がいい人はとことんいいタイムが出ることでしょう)。今回もヤバめな問題が降ってくることを覚悟しておきます。

アンサーキーはマスの中身をLITSXで答えるものです。数字のマスはXです。

・13 Snake (Myopia) 13

ふつうのSnakeにMyopiaルール (一番近い方向の矢印) が加わったもの。この組み合わせは珍しいかも。Snakeは頭と尾っぽが与えられてないので注意。単独出題ですが13点と点数低め。アンサーキーは通常のSnake型です (OXはどっちでもいいのですが、Occupied cellsがO、と覚えるとわかりやすい)。

・14-15 Pentominoes (Myopia) 34+27

こちらは逆によくあるルールの通称Pentopiaです。練習問題もたくさん転がっているでしょう。アンサーキーは出てきたペントミノを左から、なければA。

・16-17 Yajilin 31+47

「配点の高いヤジリンには気を付けろ」ということわざがあるように、解きにくいヤバリンっぽい出題を警戒しましょう。アンサーキーは黒マスで最も左の場所を上から。

・18 Yajilin (Battleships) 51

過去にも出題例のあるヤジリンのvariant。黒マスの入り方が独特&個数制限ありなので注意。ナナメが白マスなのが効力を発揮しやすいかも。アンサーキーは上に同じ。

・19-20 Spiral Galaxies 44+46

天体ショーです。配点高め。海外産のは大胆にブロックを切る展開になりやすいです。マスからの引き込み (このマスはこの星しか来れない) をうまく探すことになりそう。しんどかったら「大雑把に分割して微調整」という技もあるが、さすがに対策されてそう (各ブロックが複雑になってそう)。アンサーキーは左から入るアルファベット。

・21 Spiral Galaxies (Tetrominoes) 79

テトロミノ追加。テトロミノは高々1回しか出現せず、タテヨコナナメ隣接がありません。テトロミノマスはすでに与えられてるバージョンはあんまりなかったかも。

解き方は普通の天体ショーの感じになりますが、テトロミノの考慮をちゃんとすること。「このマスには星が来れないのでテトロミノマス」とか。テトロミノの隣接禁のおかげで、一つ決まれば周囲が全部星のマスになるのは大きい。形が高々一回なのもテトロミノの確定に大事な条件。

79点と高配点なのは心配。アンサーキーは上と同様で追加でLITSO。

 

作戦

ちょっと問題数が多いため、いったん保留。今回は作戦次第で100点くらいの上下がありそうなので慎重に。基本は重たい問題のどれ取るかどうかの選択でしょう。数字埋めが少ないのは朗報だが、インドの作風は個人的に相性が良くないため、厳しい戦いにはなりそう。目標点数の設定が肝でしょうね。最近の調子を鑑みてMAX600点くらいで組む感じかなぁ。