PGP2019Rd2 作戦とメモ

じぶんだけの てすじとチャートを みつけよう!

 

※この記事は主に本番前に更新しています。

 

 シリーズ通しての戦略

まず大域的な視点で考える。

今年のGPでの目標は最高でプレーオフ圏内に残ること、最低でも去年の順位(18位)以上。

そのために、具体的な得点目標を設定することとなるが、去年の10位圏内が600*6くらいなのでそこが第一目標、18位(自分)が550*6くらいなのでそこが最低目標となる。もちろん順位は相対的なので目標点数はぶれるだろうけど、難易度の感じはそう変わらなさそうなのでここがラインとなる。

初回は575点の17位。これは本当にアベレージという感じ (誤答が本当にもったいなかったけどね)。実際には600を6回そろえるのは難しく、650*2+600*2+550*2ぐらいで揃えるのが理想(得手不得手でぶれはどうしても出るので)。そして2回までは捨てれる。なので650のホームラン級が欲しく、序盤はとにかく攻めて、後半取れる選択肢を増やしておきたい (選択肢を選べるほどの強豪ではないんですけどね...)。

各問題の戦術・メモ

とは言っても、出題パズルによって取れる作戦は限定される。なので問題傾向を把握しておく必要がある。

1  Word Search 75 Casual/Words

過去問で30分かかったので絶対に取りません。

・取らない理由その1 言葉系は苦手

・取らない理由その2 加えて探索も相当遅い

・取らない理由その3 しかも空白があって探索しづらい

これだけダメな理由あって取りにいく方がおかしいやろ...

万が一他が全部解けてもまずアンサーキーの見直しをするレベルなので全くやる気がないが、一応手筋確認。

シークワーズの探索手順は本当にわからない。たぶん見やすい文字・出現率の低い文字を狙うのがいいんでしょうね。無意味に盤面を眺めるのが一番もったいないので、とにかく目的を持って探すことかなぁ。もう使わなくなった文字を消すとかしてもいいかも。

今回の場合は空白マスを埋めるのがテーマなのでその周りを主に探索したいけど、そう簡単には進ませてくれないでしょう。上のように探索して、なければ中央を見る、みたいな感じかな。scrabbleみたいに、空白マスを使ってそれっぽく引けるなら、埋めちゃっていいと思う。

 

2-4  Pyramid Climbers 10+13+12 Casual/Path

不思議な理詰めを要求されるこいつ。サイズにもよるけど、基本はアルファベットの探索になるのでどうしても時間効率は悪い。後回し。

でも理詰め自体は好きなんだよなぁ。初手は上下で同じアルファベット。上三角(△)の形を意識すると見やすい。そこから線を引くけど、たまに線を引き間違えるので大注意!これでハタンしたら目もあてられない。

線が増えたら新たな文字かぶりが出てくる可能性があるので逃さないように。基本はpath上でかぶりが出ないかコツコツ見るパズルです。

2段下まで見るのもそれなりに有効か。2段下まで見て真ん中に同じアルファベットがあったら、道が2パターンに限定されるとか。他にも2段下への降り方が確定するとか、思いがけない理詰めあり。同じアルファベットで多く出現しているのを意識するといいかも。

それ以上の厳しい理詰めはこの配点だと出ないんじゃないかなぁ。とにかくコツコツ見ること。あと、仮定はあんまりしない方がいいと思う。丁寧に文字かぶりを見て、わかんなかったらおとなしく捨てましょう。やっぱ間違い探しに近い気がしてきたな、捨てよかな。

 

5-7  Column Dance 9+5+8 Casual

これも後回しだなぁ。正直気合ゲー。丸の特徴的な場所からn択する以外にいい方法が見当たらない。その代わり最後1分でも当たるので一番最後にやるやつでしょう。理詰めも一応仕込めなくはないと思う。けど、理詰め一発なケースを除いては厳しいでしょう。10秒だけ見つめて、何も分かんなかったら手を動かそう。

 

8-11  Gaps (No Touch) 17+27+28+49 Casual/Single Placement

121点と多め。今回のポイントその1か。出題はRJRRとRob多めなので、結構頑張って引きに行かないといけないかも。仮定の前に、なんとか候補を減らしておきたい。

単純なパズルなので手筋の種類は少なく、おおざっぱにはドッペルかスターバトルに分けられる。

ドッペルとしてはGapの数で候補を絞るもの。これがだいたい初手。まずは盤面サイズを確認し、大きい数字を見よう!(ありがたいことにアンサーキー用の数字で確認できます)。あとは小さいgapも中盤効く。gap1だと1つ飛ばしで白が生えたりするよね。ああいうのです。ナナメ禁で周辺が減らせることもある。

スターバトルとしてはナナメ禁で結構減らせる (1*2に1個とかが強い) というのと、「2列で4個」+「2*2に最大1個」を使うアレ。Robさん後者の結構好きだったような。後者のは難易度が上がると出てきそう。

しかしこれ以上で目立った手筋は正直あんまり思いつかない。困ったら仮定しよう!!仮定のポイントとしては、制約の強そうなところ、2択のどっちでも議論が進むところを狙うとよし。そういうところがすぐ見つかるといいが。。。こういうときにやっぱり「引き」にも技術がいるのかななんて思っちゃう。まあ直感的に厳しそうな場所で試すといいよ!

 

12-14  Easy As... 4+13+21 Laten Square

知らん。捨てじゃ捨て。

...と言っても最後取らされるかもしれないので一応チェック。各ヒントは「手前に見える」というのと「奥にいない」というのが大事。最初は辺付近を見るよりない。そのとき、辺の近くのヒントとに加え、その奥のヒントまで意識するとよい。辺の列の縦ヒント (周囲のヒントのうち端っこの8個分) が一番強いかも。

同じ文字を重点的に見るのもありだけど時間がかかる。複数文字が絡む理詰めは仮定して気付くことも多い。手を動かそう。うまく理詰めを発見できると高効率も狙える。が無理はしないで。

 

15-18  Recto 10+11+19+7 Division

楽しいDivisionだけどいかんせん配点が少なすぎる。後回しでしょうね。引く手筋より押す手筋の方が有効なイメージ。なので大体の位置が分かったらちゃんと書いておこう。

この点数帯で引きに行きたくないけど、試行錯誤が大事なパズル。幸い各長方形について正誤判定がしやすいので、困ったらガンガン引いていこう。

 

19-22  Meandering Numbers 28+20+34+56 Full

今回のポイントその2。配点大きめなのでうまく取りたい。

手筋はpathを意識することと、ナナメ禁を意識すること、加えて偶奇を見ることかな。

pathについてpathが確定すればすぐに2択(奇数なら真ん中は確定!)になるので書き込むと吉。出口が1つのマスがあればそのマスがpathの端確定。長方形の角に端っこの数字以外が来たら、その両隣は±1なので数字の大きさが分かったりする。ナナメ禁も駆使してパターンを絞ろう。

領域が大きいとpathは特に意識することになる。進み方を探るとき、途中で端点ができるとパターンが絞れて、背理法に使えたりもする。

ナナメ禁は探索の時見落とさないように。端の数字もだし、真ん中の数字でも結構いい情報になる。single nakedにも注意。

偶奇については奇数領域はすぐに偶奇が確定するのでメモるといいかも。数字の個数的に偶数に丸かな。偶奇が他の領域含め固まると強かったりするけど特殊かも。偶数領域でも偶奇の意識が強いとうまく決まったりする。2*3の長方形でよく見る。偶奇だけでnakedが起きることもある。とはいえ、基本はpathを探るパズルなので注意。

過去問(マラソン)を解いてて気づいた。2*3長方形では2の対偶の位置に5が来る。なんでいままで知らなかったんだろう。トケタ作家陣が異様に速かったのでもっと早く気付くべきだった(?)これで仮定の手間を省けるかも。Robとかは好きそうなんで、もしかしたら出るかもしれない。

隣接を見ていくというパズルの性質上、すでに決まった場所の周りから決まっていく。何もなしで決まる場所を見落とさないようにしながら、すでにあるヒントの周囲をくまなく探そう。

問題の性質上2択が有効な場合が多い。ナナメにそろったスカイスクレーパーよろしく、少しだけ取り出してパターン探索なんてのもたまにやる。56点なので覚悟しよう。仮定するときも、制約の強さ、議論の進み具合を意識して。練習しておきましょう。

 

23-25  Arrow Laten Square 11+14+19 Laten Square

アロールールがどう効いてくるか。ナナメの矢印で同じ数字OKなのを忘れないこと。

大きい数字が入口か。丸に入るものの推定にしろ、矢印側に入らないにしろ。あとはラテン条件しかないので、ラテンで決まる部分は見落とさないこと。nakedとかね。これも点数は低めなので後回しでしょうね。ただ瞬殺できるケースも考えるので悩ましい。

 

26-29  Nuraf 24+31+33+40 Shading

今回のポイントその3(ポイントが多い...)。2つヒントを経由するのでかんがえづらいけど、近いヒントで同じ島にならなければとても強い。数字3つは入らないのでT字なら黒が確定するし、arafなので自分と±1圏内は確実に同じ島に入らない。これ基本だけど結構大事(たぶん)。この条件があればぬりかべの基本手筋が使える。

似てると言われていたsumのをやった限り、数字のつながりを意識させればちゃんとぬりかべっぽい問題にできる。なのでぬりかべでちゃんと解ける場所は見落とさないこと。2*2禁をモリモリ使う展開にはなりづらいかもだけど、やっぱり「ここの2*2に白マスが来ないといけない」的な感じで数字のつながりが限定されるかもなので油断はできない。

arafの特性上、数字2つをどうつなげるかが大事なので、黒マス分断禁と相性がよさそう。分断禁による数字のつながりの確定みたいな大域手筋も考えられる。なるだけ見落とさないように。

あとは数字のつながり方が2択になるかもなので、そうなって理詰めでだめなら仮定。議論をすすめるというよりは、引きに行く仮定になりそうだけどね。

 

30-33  Yajilin (Regions) 19+19+30+57 Loop/Single Placement

 今回のポイントその4。結構対策できそう。過去問データ本当に感謝してます。その竹谷さんが指摘してたように、黒マスで出現しないパターンを意識しておくとよさそう。普段からヤバリンで仮定するときにありがちなハタンパターンを思い出すとよい。たとえば「黒マスが一間トビにとすると矛盾する」、なので黒マスが詰まらない、みたいなのが強力かも。

あとは細かく決まる白マスを見落とさないこと。端の隣は白、とかは本当の端でも真ん中で出現した場所でも使うのでちゃんとメモ。

加えて、黒マスの周りの白マスの様子も意識すると強い。「辺の1*2(1が辺に接触)に1個黒だと、横4マスは白くなる」とか。「中央2*2に2個黒だと、周囲8マスは白くなる」とか。

過去作は、ヒントが少ない場所が小ループ禁で一気に決まる感じだったけどどうか。そういうつくりだと、ヒントのない場所で仮定しても実りがないことが多いので注意すること。

細かい仮定も辞さない構えで。とにかく議論を進めるという意識を持つと吉。 

手筋集(まとめ)

・地味に大事なのは「出口2つの白マスに線が引ける」ということ。これの応用として、「出口2つの一般マスの隣は白 (例えば盤面の角の隣は無条件で白)」とか、「三叉路禁による白マス確定」とかが出てくる。

・領域としての局所手筋。一番わかりやすい評価は「中央1*2に黒マスは最大1個」。そのほかもっと強い評価として「辺の1*2(1が辺接触)に1個黒だと、横4マスは白」「辺の2*2に黒マスはmax1個。」「中央2*2に2個黒だと、周囲8マスは白」「中央2*3に黒マスは最大2個」などがある。

・難しいものだと、へやわけのような領域再分割も使える。特に局所手筋が使える形での分割は効果的。

・一間トビで黒マスが来ると制約が強くハタンしがちなので、そういうところで仮定するのはアリ。そもそも黒マスとループ条件の組み合わせはかなり制約が強いので、困ったらどんどん仮定して手を動かそう。

・偶端の手筋も結構使える。理詰めでも仮定でも。

・ヒント少な目の場所は小ループ禁を疑うとよい。しかし、細かい理詰めを逃さないこと。

 

作者考察

作者としてのRobは結構怖い。それが表れているのが本人が出してるMeandering Numberの練習問題(ブログにある、'14のGP用っぽい)。その小ささでそんなことしてきますか。しかもあんたtagにeasyまでつけて。怖いわぁ。さすが、イルミネーションの産みの親は違う。

もう一人のJonas Gleimについては情報が全くないので困る。さすがにバランスを取ってくると期待しているが、ドイツなので何も信じられない。

 

今回の作戦

まず前提として、シークワーズは捨てで698点満点で行きます。それでも十分なホームランが狙えそう。75点の誘惑に負けない!

その上で、ポイントに挙げた配点の高い4種類4問を先に仕留める作戦で行きます。脳の疲労が少ないうちに一気に稼ぐ作戦。Gaps, MN, Nuraf, YRでそれぞれ121+138+128+125=512と、これらの確保ですでに500over。重さ的に70分くらいで倒したい。無理そうなら捨ても視野。ただし最高配点を逃すと結構点数が伸びない(最高配点のみの合計で49+56+40+57=202と大きい)ので、できれば捨ては1問に抑えたい。分からなかったら手を動かして、それでも見えなかったら後回しの方向で。あとから考えるとわかるの結構多いですよね。配点が低いものも、配点の高いものへの思考の布石として取っておいた方がよいと判断します。印刷を逆順にすることで、YR→Nu→MN→Gaの順で取りに行く。

とはいうものの、前回序盤苦戦したように16問を順調に回収できないかもしれない。実力的に、調子が下振れると500も厳しいかも。なので、その時の出来でその後の回収の方針を変えます。

毎回苦戦する終盤の立ち回り。今回は低配点ジャンルの中で優先度を決めておきます。加えて時間制約を気にして立ち回りましょう。

(追記)やっぱり自由にやる!

 

 方針まとめ

・最初はYR→Nu→MN→Gaと取りに行く。むずかったら飛ばそう。飛ばしても後で取るのが理想。1ジャンル15分で抜けるのがテーマ。

・序盤の出来と残り時間で行動を変える。大ざっぱに3段階評価。評価は集中力の持つ残り40分くらいで行うといいかな。

1. ほぼ取り切れて30分以上残しペース

神。めっちゃ調子いい。もうもはやリストとか関係なく目にした問題全部取って698狙い。満点狙いの場合、ラテン全残しなのでペースが上がらない場合がある。そのときはおとなしく他をとって625くらいで。

2. 3,4問残りで20分残しペース

そこそこきてる。リスト通りに事を進めて、600以上を目指そう。

3. 6,7問残りで10分残しペース

苦戦したがまだ時間はある。リスト最上位を埋めて最低ラインの550狙いに切り替え。点数は本番中は気にしなくていいけどね。

それ以下のペースならとりあえず粘って3まで持っていこう。本当にだめならシークワーズでもやるか()。

なお、今回終盤ギリギリまで解き続けたいので、アンサーキーチェックは16問のみを入力時に行うのみとする。攻めの姿勢で。2マス誤答などないようにしましょう(MNとかが危なそう)。