PGP2020Rd1 プレビュー

本気出す

 

(この記事は本番前に書いたものです)

問題リスト

 直前に点数が変わったようなので、反映させています。

# problem pts  genres 
 01.   Product Lines   11   Casual (Arith.) 
 02.   Word Search (Count)    13  Casual (Word) 
 03.  Arithmetic Square   14  Casual (Arith.)
 04.  Heyawake   11  Obj. Pl. (mono) 
 05.  Compass   21  Division
 06.  Minesweeper   17  Obj. Pl. (mono)
 07.  Battleships (Phrase)   31  Obj. Pl. (multi)
 08.  Doppelblock Skyscrapers    24  Full (Laten)
 09.  Skyscraper Sums   31  Full (Laten)
 10.  Index Sums   16  Casual (Puzzle)
 11.  Modes   30  Full
 12.  Scrabble   47  Casual (Word)
 13.  Slitherlink (Out-Liars)   52  Loop
 14.  Fillomino (Off-By-One)   59  Division
 15.  Yajilin (Regions)   60  Loop
 16.  Tera XX   61  Full
 17.  Summon?   57  Full
 18.  Nanro   88  Shading
 19.  Hideout Fences   97  Loop + Arith.
 20.  Japanese Sums  108   Full
   TOTAL  848   

 

一発目からいきなりボリューミー。

Casual がそこそこあるのと、Full (数字埋め) 多め、Shading はほぼなく、他のジャンルにも計算が必要だったりする。結構偏りのあるセット。

 

01. Product Lines  Casual (Arith.)

ルール: 
1 から N までの整数を 1 つずつ、グラフの頂点に埋める。N は与えられる。辺上の数字は、結ぶ頂点の数字の積となる。

アンサーキー:
入った数字を順に。2 桁以上は一の位を。8 マス

手筋:

・そもそも積のパターンは少ない。全列挙可能。
・2 辺がある頂点でつながっているとき、その頂点は公約数になる。
・特定の素数 (5とか?) に注目、とかもできる。
・数字のある辺による奇数ループがあれば、その頂点の値は確定
    - パターンの多い数字のみで構成されていたら考える。
    - 和差算的にやってもいいけど、何パターンか試した方が速い?
・使用は 1 回のみ。当然、ある数字が確定したら、他の積のパターンに影響が出る。
・終盤、連結成分ごとにパターンを書き出してすりあわせる、とかできそう。

思考:
簡単に決まる場所だけ理詰め、あとは全検索モードか。パターン書き出し (予約) もあるよ。

メモ:
計算系カジュアル。純粋なルールで難易度も低い。
いろいろ考えられるが、所詮は 10 点。効率上は 1 分で終わらせたいが、おそらくサイズがまあまあでかいと思う。N = 15 ~ 20 くらいか。なら取るの微妙だなぁ。

 

02. Word Search (Count)  Casual (Word) 

ルール:
シークワーズ。指定された単語を盤面から探し、その個数を答える。

アンサーキー:
指定された単語が現れる個数を答える。1 個少ない解答にはおまけで 6 点。2 桁まで。

手筋:
・文字チェック。出現率の低いものを軸にカウントする。

思考:
探索あるのみ

メモ:

自分のサーチ力の低さ的に、11 点で手を出すべきではない。確定で捨てでしょう。

一応やるなら、今回は単一ワードなので、キーとなりそうな文字をチェックする感じかな。これたとえばワードが PGP とかだったら別ゲーと化すけど、さすがにそんなことはないか。一応超イージーな場合に拾えるように。

 

03. Arithmetic Square  Casual (Arith.) 

ルール:
クロスマッスです。 (略)

アンサーキー:
入る 9 マスを列ごとに答える

手筋:
・がんばる。
・数式による制約の強さをチェック。そこでパターンが絞れたら全検索。

思考:
簡単な理詰めを逃さず、あとは全検索。

メモ:
まあいつも通り、制約の強い場所を見つけてそこで n 択すればいいでしょう。効率はブレるけど、後半やるリストには入れてよさそうです。

 

04. Heyawake  Obj. Pl. (mono) 

ルール:
へやわけ

アンサーキー:
黒マスをX, 白マスをO で、列の内容。サイズ 9. 

手筋:
海外産だと細長い長方形が多い。それによって、三連禁が多く出るかも。

思考:
理詰め

メモ:
点数が低い。たぶん海外産っぽいやつだと思うけど、虚無の可能性がある。
絶対取るけど、後半でもよい。この難易度なら理詰めで十分そうだけど。

 

05. Compass  Division 

ルール:
Compass.

アンサーキー:
ブロックにアルファベットで名前がついているので、それで列の内容を。サイズ 8.

手筋:

思考:
引き

メモ:
低配点すぎて取りたくなくなってくるが、まあそんなひどい問題は来てないと想像している。ぱずすくのおてごろくらい?見た目ヤバそうなら回避で。サイズ 8 でそんな難しいのでるかねぇ...
引きでいいと思います。後半です。

 

06. Minesweeper Obj. Pl. (mono) 

ルール:
マインスイーパー。

手筋:
全体の個数が与えられたときに発生する、特殊な議論に注意。まあこの配点なら大丈夫そうですが。いつも通り数字の偏りに注意すればよいです。

アンサーキー:
地雷マスが O, (数字マスを含めた)そうでないマスが X で、列の内容を。サイズ 17?!?!?!

思考:
理詰め。チェインのみすぐに二択。

メモ:
これも基本理詰めでしょう。ただたまーにチェインしてくることがあって、その場合は二択していきましょう。まあこの配点なら心配なさそうですが...むしろ、全体制約などの見落とし/過度な意識によって、理詰めの速度が落ちる方が怖い。普通にやりましょう。
取りに行きたいけどサイズがわけわかめ。でかすぎひん?横長を期待。大きかったらスルーで。

 

07. Battleships (Phrase)  Obj. Pl. (multi) 

ルール:
基本はバトルシップ
艦を配置したマスを上から読むと、指定された文字列が現れる。

アンサーキー:
艦のあるマスのうち最も左の場所を、上から順に。サイズ 8.

手筋
・(序盤) 盤面での出現率の低い文字に注目
・(序盤) 盤面の上下、文字列の先頭と後方に注目
・(中終盤) 通常のバトルシップ手筋。ナナメ禁や長さの制約など。長さと個数を管理する。
・(中盤) 文字列に注目。盤面で確定した文字について、その周辺がどこか探る。
・(大域) 文字の個数のカウンティング。例えば「A を 5 個使うが盤面に 7 個しかなく、そのうちナナメペアが 2 組あって、いくつか確定」とか。

思考:
序盤理詰めサーチ寄り、後半もたぶん理詰めだけど、たまに引き。

メモ:
この配点ならまあそんな人ひどいことにはならなさそう。堅実な問題と予想。終盤も、文字の制約によって理詰めで埋めきれそうな予感。ただ詰まったらさっさと引きに行った方が速い。あくまで配置系であることを忘れなきよう。
サイズ 8 なので、艦のサイズが 4 なら結構キツキツで入る。

 

08. Doppelblock Skyscrapers  Full (Laten)

ルール:
基本は Doppelblock.
外周の数字は、黒マスで挟まれた数字をビルに見立てた時の見える本数を表す。

アンサーキー:
黒マスは X で、列の内容を。サイズ 7.

手筋:
・黒マス隣接と外周ヒントが 0 なことが同値。1以上なら必ずなにか挟まっている。
・ビルディング手筋。
    - 序盤は大きい数字に注目。5 ならその列の内容まで確定するし、そうでなくとも、大きいだけで数字マスが決まるかも。
    - 盤面の大きい数字 (5 や 4) に注目?
・ラテンルールによる埋め
・ヒントが複雑。どれを使ったかの管理を丁寧に。

思考:
基本理詰め。困ったら、状況に応じて二択 or 引き。

メモ:
トリッキーな手筋が思いつきづらい。着実な理詰め問になるか?

 

09. Skyscraper Sums  Full (Laten) 

ルール:
基本はビルディングだが、外周の数字が「見えるビルの階数の和」になっている。

アンサーキー:
列の内容を。サイズ 7.

手筋:
・ヒントの解析。最大数 (今回は 7) は必ず見える。また階数が確定するとビルの配置に強烈な制約がかかる。たとえば 17=7+4+3+2+1 とかだと、前から 1, 2, 3, 4, 7 と並ぶしかない。
通常のビルディングは不等号意識だが、それがほとんどなくなってしまう。
・ラテンルールによる埋め。

思考:
理詰め。軽い試行錯誤はあり。

メモ:
和の内容を決めるに尽きる。何択かは残っても、7 の位置などは確定したりするかも。これも凝ったことをしようとなると難易度が跳ね上がるので、このサイズでこの難易度なら堅実な理詰め問だろうと予想。

 

10. Index Sums  Casual (Puzzle)

ルール:
マスのいくつかを黒く塗る。外周の数字は、その列で塗られたマスに対応する数字の和の合計。

アンサーキー:
X を黒マス、O を白マスとして、列の内容を。サイズ 7. ちなみに、使用記号が逆でも、一貫性があれば問題ない (他の問題についてもそう)。

手筋:
・和のタイプ考察
・和の評価による難しい手筋もありうるが、この配点ではないかなぁ。
・簡単な問題なら、マスの確定により行と列を交互に見ていくことになりそう。

思考:
理詰め、全検索

メモ:
黒マスの配置に制約がないため、楽しい問題はあんまり期待できない。もしかしてビルディングと Dual ? とか思ったけど、外周ヒントの方向的にないかなぁ。存在意義...

 

11. Modes  Full

ルール:
盤面の各マスに、指定された記号のいずれかを埋める。記号はすべて同じ個数使う。外周のヒントは、その列で一番多く現れる文字をすべて表している。

アンサーキー:
列の内容、黒マスは飛ばす。サイズ 3, 4 なので、おそらく辺サイズも 3 か。もしそうだとマス数は全部で 18 となる。ABC 使用濃厚?

手筋:
・ヒントの処理。
     - 3 個列だと、
        "X" : XXY or XXX
        "XYZ" : XYZ
     - 4 個列だと、
       "X" : XXXX or XXXY or XXYZ
       "XY" : XXYY
・文字の位置と個数の把握。大域手筋があるかも。カウントミスに本当に注意!

思考:
理詰めかなぁ。何も分からなかったら試行錯誤、でも苦しむ予感しかない...

メモ:
サイズのわりに配点が高い印象。変なカウンティングを使わされそう。
実は 3 択とかなら、制約が強い場所で仮定もアリはあり。不安だけどね。

 

12. Scrabble  Casual (Word)

ルール:
枠なしスケルトン。あるアルファベットについては位置がすべて明かされている。

アンサーキー:
列を空白を飛ばして入力。何もなければ "X" のみ入力。サイズ 11.

手筋:
・表出を確認しそこから埋める。全表出に注意。リストの文字に印をつけよう。

思考:
サーチサーチお祈り

メモ:
時間がどうしてもかかるため、この問題量なら捨てか。これを取るならもう緊急事態です。

 

13. Slitherlink (Out-Liars) 51 Loop

ルール:
基本はスリザーリンクだが、ループの外周のヒントはちょうど 1 だけずれている。

アンサーキー:
内側を O, 外側を X として、列の内容を入力。サイズ 10.

手筋:
・局所手筋。4 は外側。辺の 0 は外側、角の 1 も外側。その他いろいろ見つかるかもだけど、全部は追いきれない... 通常のスリリンでハタンする場所は注視する。
・マスの内外をチマチマ決めている。単純仮定。

思考:
理詰め先読み。細かい仮定上等。ガンガン行こうぜ!
実は別解は防止しやすいので引きは怖い。でも引きもできなくはない...

メモ:
どんなのがくるか読めないが、それなりに重たい問題にはなりそう。冷静にヒントを決めていこう。理詰めミスしやすいので、全消しは仕方ないかもね...

 

14. Fillomino (Off-By-One)  Division

ルール:
基本はフィルオミノだが、ヒント数字がすべて面積とちょうど 1 だけ離れている。

アンサーキー:
指定マスの面積の一の位を順に入力。面積です。サイズ 14 と大きめ。

手筋:
・1 違いの数字が隣接していたら線が引ける。3 以上違っていてもよい。一方、2 違いなら同じ領域に入るかも。
・通常のフィルオミノ手筋。数字の押しと、マスからの発生、引き込み。面積を確定させながらうまく使っていくこと。

思考:
理詰め+引き。大体の形を予測しながら決めていくとやりやすい?

メモ:
サイズが大きい場合はちまちまやるのもありうる。面積による大域は発生しづらい?
カウントミスにとにかく注意。アンサーキーにも注意。丁寧にやりたいけど、引き気味でもいいかもね。

 

15. Yajilin (Regions)  Loop

ルール:
通称「へヤジリン」です。

アンサーキー:
その行でもっとも左にある黒マスの番号を上から。サイズ 10.

手筋:
・ヤジリンの領域評価手筋。特有のものとして、3 in 3*3 corner が唯一なことに注意。
・マスの偶奇も使えるかもだけど、仮定した方が速いことがしばしば。

思考:
理詰め+引き。評価は丁寧に、配置は大胆に。

メモ:
チマチマ黒マス決めていくタイプの問題がくるかも。まあでも得意だろうから自信をもって引きに行くこと。

 

16. Tera XX  Full 

ルール:
・盤面のマスに 0 から 9 の数字を 1 つずつ入れる。
・4 マスの交差点になっている場所の和はすべて 20 になる。そのような場所はすべてマークされている。
・同数字隣接禁。ナナメ接触はありうる。

アンサーキー:列の内容を。サイズ 6, 7 だが、マスとしては 10*10 くらいか?

手筋:カックロのように和を決めるしかない。和が 20 になったためパターンが一気に増えた。なので表出もそこそこあると思う。頑張ってパターンを決めていくしかない。

思考:理詰め+全検索

メモ:やりたくねー

 

17. Summon?  Full

ルール:Summon...と思いきや、同数字接触禁がない!!!うえー

アンサーキー:列の内容を。空白マスは X. サイズ 11.

手筋:接触禁が無くなったので、数字の位置を ban する手立てが急激に減った。数字の和の注目度が増えるだろう。和の取り方も変わってくるので注意 (22 とかも大丈夫!)。小さいブロックで数字が密集するのとか、領域による数字の並び方への制約は依然あります。

思考:理詰めだけど不安じゃー

メモ:怖すぎる。やりたくない。

18. Nanro  Shading

ルール:Nanro です。

アンサーキー:列の内容を。黒マスはX, 数字は一の位を。サイズ 18, 24 ?????

手筋:略

思考:理詰め+後半引き。お祈り。

メモ:
サイズおかしくない?怖すぎる。
通常の Nanro なので、signpost のようなつながりを強く意識させられることはないかもだけど、サイズがこれなので何もわかりません。変形盤面かなぁ。とっかかり多そうならやればいいと思う。

 

19. Hideout Fences  Loop + Arith.

ルール:基本はスリザーリンク。マスに数字が書かれていて、外周の数字は、その方向から見て「線が隠す数字」の和になっている。(なおマスの外側は 0 が並んでいるとしてよい。)

アンサーキー:列の内外を OX で。サイズ 10.

手筋:
・数字による手筋。和の作り方や mod (偶奇以外も使える)。
・ループによる手筋。線が伸びれば × が増える。また偶奇もあるし、小ループ禁による抜け方の制約もある。
・この二つが合わさった手筋が怖い。
・外周が 0 なことを利用した偶奇手筋がある。序盤に決まったりもする。しかし、盤面内に 0 がある場合にめちゃくちゃ勘違いしやすいので注意!
・向かい合った数字を利用した手筋もあるかもしれない。僕ならそれを使わせる。
・いずれにせよ、序盤は制約強そうなヒントを見て状況をつかむしかなく、その後もちまちま進めていくことになりそう。

思考:
理詰め・先読み

メモ:
難しい。ジャンルはループ系だが、サイズ 10 ともなればもはや計算系ともいえる。和の候補が 10 個もあるのはしんどくない?なので制約の強い入口が用意されてると予測。それを活かしていこう。

 

20. Japanese Sums  Full

ルール:Japanese Sums.

アンサーキー:列の内容を。黒マスは X で。サイズ 10.

手筋:略

思考:理詰め

メモ:最難関。このサイズだと普通に難しい問題かなぁと。数字マスかどうかを丁寧に決めていきましょう。

 

作戦

目標は 600. 今年全体の目標は 3750 ですが、今回はジャンル的に苦手セットなので少し低めでも仕方ない。ただセーフティーには使いたいので安全は買います。

計算系が苦手なのでうまく避けつつ、要所を落とさない感じで。

取る順番の大まかな作戦は「大きいのから突撃して、終盤細かいのを回収する」というもの。印刷は逆順で。コップに大きい石を入れてから最後に砂を詰める、あれです。

ただし出来によってパターンは分かれてきます。

理想は 20 から 13 までを取り切って 582 を確保したのち細かいものを回収するというもの。この場合は 残り 10 分でも残せるとうれしいし、 20 分残せばフィーバー。残りは後ろから見て簡単そうなものをサクッと取りにいきましょう。

実際には重たい問題がまぎれていそうで、その場合は 16, 17 などの計算系は捨てでよい。余った時間を細かいものの回収にあてます。

ざっくり、20, 19, 18 で 293 なので、これで 45 分かかっていれば 16, 17 は捨て、 35 分くらいなら全取りルート、でいいと思います。

 

思考パターンは、計算系は基本理詰めで良いですが、そのほかは局所仮定や引きもパズルによっては使うことにします。19, 18 がそれですね。