【へやわけ】角5xLのMX完全版

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【へやわけ】角5x48に黒マスが87個しか入らないこと - SP1のぱずるにっき (hatenadiary.jp)

用語などはこれを参照のこと。

 

 

一般のケース

$5 \times L$ に入る黒マスの個数の最大を求める。なお、へやは左が $5$ の辺で盤面端、下が $L$ の辺で盤面端とする。

 

へやを上 $3$ 行と下 $2$ 行に分け、上に入る黒マスの個数を $X$, 下に入る黒マスの個数を $C$ とおく。また一番したの行に入る黒マスの個数を $r$ とおく。

 

前記事で紹介した補題により、$r\leq L-C+1$ が成り立つ。

下辺起因のペナルティを考えると、考慮すべきペアは $\lceil L/2 \rceil$ 個あり、よってペナルティとして $\max (0, C-1-\lfloor L/2 \rfloor) $ 献上する。

また上辺のハーフループ起因のペナルティを $f$ とおくと、$f$ は $L$ が偶数のとき $1$, 奇数のとき $0$ となる。

 

全体のペナルティ許容値を計算すると、$3(X+C) + f + C-1-\lfloor L/2 \rfloor \leq 5L + 3 + \lceil L/2 \rceil$ が成り立ち、特に $X+C$ を最大化したいことを念頭に置くと、以下の式が成立する必要があるとわかる:

$4(X+C) \leq 6L+4 + X - f$

$X$ については、辺 $L\times 3$ の MX 値により評価できる。具体的には以下:

  • $L = 4k$ のとき、$X \leq 5k$
  • $L = 4k+1$ のとき、$X \leq 5k+2$
  • $L = 4k+2$ のとき、$X \leq 5k+3$
  • $L = 4k+3$ のとき、$X \leq 5k+4$

これにより $X+C$ が評価される。

 

$L=16m+t$ とおいて、数値をまとめたものは以下:

$L$ $6L+4+X-f$ の上界 $X+C$ の上界
$16m$ $116m+3$ $29m$
$16m+1$ $116m+12$ $29m+3$
$16m+2$ $116m+18$ $29m+4$
$16m+3$ $116m+26$ $29m+6$
$16m+4$ $116m+32$ $29m+8$
$16m+5$ $116m+41$ $29m+10$
$16m+6$ $116m+47$ $29m+11$
$16m+7$ $116m+55$ $29m+13$
$16m+8$ $116m+61$ $29m+15$
$16m+9$ $116m+70$ $29m+17$
$16m+10$ $116m+76$ $29m+19$
$16m+11$ $116m+84$ $29m+21$
$16m+12$ $116m+90$ $29m+22$
$16m+13$ $116m+99$ $29m+24$
$16m+14$ $116m+105$ $29m+26$
$16m+15$ $116m+113$ $29m+28$

一方、この値を実現する黒マスの配置は存在する (ベースケースに $29$ in 辺の $5\times 15$ を並べる)。よってこの上界がMX値となる。