HPL#1 感想

覚えているうちにまとめておく

概要

Heads-up Puzzle Leagueに参加してきました。いわゆる1対1のプレーオフ練習会で、普段のラウンド形式とは違う立ち回りを要求されます。ここでは振り返りと反省を行っていきます。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1Aip6vdnOqdKpN1pO8Zo-5NwsLT0U1BNn6dPNoBNdVoA/edit#gid=528619930

(以下敬称略)

 

準備

参加選手は日本の中でもかなり強い7人、僕はランクが5番目でした。というわけで目標は、強いのが「全員から1勝」、そこそこ強いのが「6勝(半分)」、弱いのは「3勝=二桁敗北しない」でした。

インストと対戦表から、一応対策を練っていました。特に理詰めか引きかの選択。相手に応じて変わる感じですね。あと作者的には、理詰めも引きもなんでもありかなぁという感じで、まあ基本来た問題でベストを尽くすしかないなぁと思ってました。

 

対策と経過

1. B1 Cave, vs. deu L

図形系の中では割と苦手めなので練習しようとしたが、あんまり時間が取れなかった。deuさんとなら理詰め真っ向勝負やや引き寄りという感じ。

本番では理詰めが見えず、仕方なく引いたらハタンし、そのあたりで相手がfinishしてました。強い...どうも引かれたっぽい。

実際には理詰め問で、一か所が見えてませんでした、反省。Cave練習ですねこれは。

2. F1 Kropki, vs. nishinanntoka L

苦手めな数字埋め。相手はそれなりに数字埋め得意そうなので、頑張ってパターン探索しようと思ってました。

本番もそんな感じで埋めていて、ほぼ全検な感じで進めていたらまさかのハタン...心が折れたところで相手のfinish. 

これも理詰め問でショック。この時点で連敗が自分だけで、内容も悪かったので心が折れそうになった。おそらく、無表出からくる理詰めパターンを見つけるのがとても遅い。Kropkiに限らず全表出系は苦手なので、これも練習必須ですね。

3. D1 Anglers, vs. EctoPlasma WF

パリティがあってあとは頑張って引く。トケタで少し練習しました。相手は引き強そうだったけどミスも多そうなので、冷静にいこうと決めてました。

実際はパリティからだいたいの形がわかり、だいたいこうやろとお祈りしたのが当たってfinish. 初勝利&fastestやったぜ。パスのだいたいのコースがすぐ見えたのがよかった。この手のパズルはだいたい当てるのがカギですかね。

4. E1 Starbattle, vs. panista WF

ハマるとハマる配置系。panistaには引かれると終わりなので厳しいなと感じていました。

実際は領域からくる理詰め問だったので、かなりのスピードで埋めれられた気がします。勝利まさかのfastest. 理詰めタイプが勝てるのはこういう問題なんでしょうね(Kropkiとかもそう)。ここで勝敗が五分になりメンタルリセット。

5. C1 Pentopia ---

予習のときは割と大変な理詰め問だなーと思ってました。ふたを開ければ引き派の独壇場。これは理詰め派には厳しかったと思う。ペントミノ系はやっぱ引きなんですかねぇ。

6. G1 Dominoes vs. fff L

コツコツ系分割パズル。crocoとかでも苦手だったけど、相手は引き派で同様に苦手そうだったのでワンチャンあるかなと思ってました。

まあ引かれて普通に負けたけどな!Kropki同様理詰めが見えず、引いてハタンさせて、そのタイミングで終わってました。こういう堅実な理詰めの問題は苦手かもね。うーむ。

7. A1 Letter Weight vs. Kota D(Time up)

算数系カジュアル。対戦相手的に、こういうのならいけるかもなと思って、Bramのやつで少し練習しました。

が、実際には結構場合分けを要求されるタイプの問題で大苦戦。途中試してたパターンがハタンして心が折れてタイムアップ。負けに等しい。相手は退出後すぐ引けたそうな。何度も時間を聞いたのは自分のやる気をそぐ行為だったので、よくなかったかもしれない。反省。

 

ここで前半終了。この時点で2-3-1でした。ぼちぼち戦えるなぁという印象で、この時点で2桁敗北を避けられたので、冷静になれたかもしれません。

 

8. D2 Scrabble vs. deu L

埋め作業の速さ&正確性で勝てなさそうだったので、上手く引けないかなと思ってました。

本番は結構うまく埋められたけど、最後の最後ルールを勘違いしてダメでした。それが無ければ10秒差くらいまではいけたかもなぁ。

9. F2 Yajilin vs. nishinanntoka W

得意なほうだが日本人相手にはアド取れないだろうなと思ってました。

実際にはうまく引けたので勝利、だがEctoPlasmaが異様な速度でfastestをかっさらっていきました。僕は一か所2択を引いたけど、もう一方の選択肢は割とすぐハタンする感じだったので、先読み力が低い。

10. D2 Battleships vs. EctoPlasma WF

どういうタイプのがくるかわかんなかったので、理詰めできそうなら理詰め、そうでなければ引き、と決めていました。

問題を見て引きを決意。なんかあっさり引けてしまった。どうも前半は理詰めできそうでしたが、後半はしんどいか。待ち時間に「Battleshipsは理詰めする」とか抜かしてたのに、なんかすいませんという感じ。

11. E2 Pentominous vs. panista W

引くタイプの分割パズルなので、対戦相手的にしんどいなぁと思ってました。

が、まさかの勝利。最初から引いていって、右上の調整がうまくいかずもたもたしていて、最後は意外と僅差だった。丁寧に見直したり誤答してたらだめだったので運もあったかなぁ。相手は左上でとても時間を取られたらしい。なんで勝ったのかわからん。

12. C2 Meandering Numbers ---

正統派理詰めパズルで、そうやるのが一番早いと思うけど、ここまでの内容的に引きに行ってしんどい思いをする人が多かったみたいですね。いい問題。

13. G2 Sudoku vs. fff W

1-7 Irregularなので、数字埋め苦手勢でもワンチャンあって、相手的には数字埋めでアドが取れても五分だなぁと思ってました。

実際は激重でした。時間が結構経って仕方なく仮定したら2段仮定を当ててしまって(25%)勝ち。それでも勝利者の中で最遅ってどうなってるの...まあ仮定しにいったのが良かったと思う、してなかったらタイムアップもあったし。「10分では解き切る」を意識するべきかも。ちなみにチェインによる理詰めはあった模様。確認するか...

14. A2 Tapa vs. Kota W

対戦相手を鑑みて、引ければ意外といけるかもなと思ってました。

というわけで序盤から引きまくることに。ややハタンしたもののうまく微調節して提出...と思ったら少し前に提出されていた!やばいと思って自分も出したら、なんと両者誤答。返ってきたのを見て、1マス誤答と気付きすぐ再提出、なんとか勝てました。

まず立ち回りとして、相手の提出を見たら自分は提出せず落ち着いて見直すべきでした。これは真に損な行動だったので反省。もう一つは、普通にこの問題は理詰めできるのでした。相手を意識しすぎた影響が出たかも。あくまで基本は自分のスタイルにこだわるべきかなぁと。

 

これで終了。後半まさかの5連勝により星が7-4-1までいき、なんと2位になったのでした。

感想

楽しかった!後半たくさん勝てたのもあり、気分よく帰ってきたのでした。

パズルについては、作問者は「難易度抑えめにした」と言ってましたが、ふつうにそこそこ難しかったと思います。理詰めあり試行錯誤ありで解き味がバラエティーに富んでいた印象、そのへんは作者的な予想通りでした。

理詰め見えるか勝負 or 引けるか勝負みたいなところはありましたが、理詰め問はことごとく負け、引き問でなぜか勝ち、よくわからん感じでした。おそらく上ぶれでしょう。みんな割と疲れてましたが、自分は引きまくったせいであんまり疲れなかったという() 2位というのも、みんな引きにいって星を分け合った結果だと思います。

 

参加選手的に引き派が多く、問題傾向もあって理詰め派(特にKota)は苦戦を強いられた印象です。一瞬で引かれてしまうとどうしようもないですね。アベレージを残すラウンド型と違い、純粋なタイムで競うプレーオフ型では、引きに行って当てるというのが戦法として通用しすぎてしまいます。「じゃんけん」とpanistaが言ってましたがまさにその通り。対戦相手や作者の相性もあるので、長期で見ないと実力は測れないかもしれません。ただプレーオフ型の得手不得手は出てくるとは思います。

そんな中、10-2という成績をたたき出したdeuはすさまじい。十分な理詰め力でわかる所は埋めきり、だめそうなら躊躇なく探索しにいく。「じゃんけん」も通用しづらく強い立ち回りだったような気がします。

今後理詰め派がプレーオフ型で生き残るには、理詰めの強度を上げることおよびそのスピード向上でしょうか。今回だとCave, Kropki, Starbattle, Dominoes, Meandering Numbers, Tapaなどでしょうか。これらを確実に取るのが大事かなぁと。あとは無理なときの切り替えの早さも必須でしょうね。うだうだ理詰めを考えるのはプレーオフでは致命的なので、見切りをよくするのも必要そうですね。そのへんのバランスを探っていくことになりそうです。

 

ここまでは選手としての感想。ここからは形式など「側」の話について。

フォーマット自体はうまく回っていました。問題ないと思います。選手の休憩も自己管理次第で十分できそう。一応待機選手の控室は欲しいですがそれは会場との兼ね合いで。その他細かいルール整備は必要かもですが、まずはこの形を持続していく方を優先すべきでしょう。参加者のやる気があれば十分持続可能だと思います。

時間と問題の難易度の兼ね合いはあって、やはりやや抑え目でちょうどよさそうです。今回はfastestを集めて35分くらいで、それで全体の進行が3時間ほど。これでちょうどいいかと思います。もう少し難易度上げてもいいけど、きわどいラインでしょう。

あとプレイヤー以外の目線だと、やっぱ何をやってるか分からないとあんまり楽しめなさそうです。とにかく選手の動きが分からないと面白くないかも。実況解説は後回しでもいいので、まずはカメラ撮影・録画だけでもすぐにやってほしいところですね。残念ながら僕はそういう知識がないのですが...

 

 

というわけで感想終わり。次回はおそらく僕が作者になります。選手のみなさん、またぜひ参加してくださいね~